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借金が原因でうつ病を発症することはあるの?
うつ病は知らず知らずのうちに心や精神を蝕んでいく病気で、ストレス社会と言われる現代では決して珍しくありません。
精神的な病気の代表格と言っても過言ではなく、うつ病の発症でどんな症状が引き起こされるのか見ていきましょう。
うつ病による心の症状
- 気分が落ち込んで悲しい気持ちになる
- 憂鬱になってどんなことにも希望を持てなくなる
- 今まで好きだった趣味にやる気が出なくなる
- 身だしなみやオシャレに興味がなくなる
- 不安感が高まって落ち着きがなくなる
- 注意力が散漫になって冷静な判断ができない
うつ病による身体の症状
- 睡眠の異常(入眠困難や中途覚醒などの不眠症)
- 身体の疲れ(疲労感や倦怠感)
- 食欲の低下や増加(摂食障害のリスクがある)
- ホルモン系の異常(月経不順や性欲減退)
- その他の症状(頭痛や耳鳴り、めまいや発汗など)
今までと同じような日常生活を送れない患者さんも多く、働くこともままならないのが特徴ですね。
恐ろしい現代病のうつ病は、借金が原因で発症することがあります。
貸金業者からお金を借りて借金が膨れ上がり、次のような悩みや不安事を抱えている方はいませんか?
借金による悩みや不安事
- 借金のことで頭がいっぱいで仕事の時も遊びの時も考えてしまう
- 自分の借金を考えると何をやってもモチベーションが上がらない
- 「自分はダメな人間なのでは・・・」と自信がなくなる
- 月々の返済に追われて生きること自体が苦しくなる
こんな状態が長期間に渡って続くと肉体的にも精神的にも辛くなり、ストレスが引き金となってうつ病を発症するメカニズムです。
借金のストレスやプレッシャーはうつ病と密接な関わりがありますので、放置せずに早急に対処しましょう。
うつ病で働けない時の借金の返済はどうなるの?
うつ病を発症したり症状が悪化して働けなくなったりして、借金の返済がどうなるのか疑問を抱えている方はたくさんいます。
重いうつ病を発症すれば仕事どころか、普通の日常生活を送ることすら困難になるケースは少なくありません。
そんな状態で借金の返済を続けていくのはとても辛いですよね。
そこで、以下ではうつ病が原因で借金の返済ができない時に何をすれば良いのかまとめていますので、今の自分にとってベストな選択肢を選んでみてください。
障害者年金を受け取る
うつ病やパニック障害、社会不安障害などの精神的な病気を患った時は、障害者年金を受け取ることができます。
意外と知られていないものの、うつ病と診断されたら障害者年金の対象となるのが特徴ですよ。
もちろん、消費者金融やカード会社から借金をしていても受給は可能で、障害者年金を受け取る大まかな流れを見ていきましょう。
障害者年金を受け取る流れ
- うつ病の程度が酷くて精神障害者と認定できる症状だと医師から診断された
- 病院へと通院して担当の医師から診断書を書いてもらう
- 役所へと障害者手帳の交付申請をして障害者年金を受け取れる
- 障害者年金の一部をとりあえず借金の返済として充てる
- 毎月の返済額さえ延滞していなければ遅延損害金は発生しない
精神病を患って無職になれば収入は一切入ってこないので、貯金を切り崩す生活が続いて家計が苦しくなります。
これでは借金の返済に充てることはできないため、うつ病の症状が重い人は障害者年金を受け取って金銭的な不安や負担を減らすことから始めるべきです。
法律事務所へと相談して債務整理をする
うつ病の症状の重さに関わらず、借金が原因で発症したのであれば根本的な問題を解決しなければなりません。
しかし、借金問題が一切なくなれば肉体的な疲れや精神的なストレスがなくなるとしても、短期間で多額の借金を完済するのは不可能ですよね。
生活保護は借金があると受給できないと決められていますので、まずは法律事務所へと相談して債務整理をしましょう。
債務整理を専門家へと任せることにより、借金の総額が減ったり全てが免責されたりしますので支払いの苦痛から逃れることができます。
以下では、個人のうつ病の症状に合わせて適した債務整理の方法をまとめてみました。
うつ病の症状別で債務整理の適した方法
- うつ病の症状が軽くてまだ働ける⇒債務者と債権者の話し合いで借金の減額をする任意整理がおすすめで、貸金業者からの取り立てをストップできるのがメリット
- うつ病の症状がそこまで悪化していない⇒法的に手続きを行って借金の減額を図る個人再生がおすすめで、借金や債務が5分の1になるのがメリット
- うつ病の症状が酷くて働けない⇒全ての借金をゼロにする自己破産がおすすめで、借金がなくなった後に生活保護の審査が通りやすくなる
障害者年金と借金返済は特に無関係ですので、どの債務整理の手続きも受けられます。
もちろん、「うつ病の人には○○の手続きが良い」と一概に決め付けることはできないので、借金問題のプロである法律事務所の弁護士へと相談してみてください。
うつ病の治療に専念する
借金の残額や債務整理の有無に関わらず、うつ病の治療に専念して回復を目指すのは重要ですよ。
債務整理で借金が減額されたとしても、うつ病が治らなければ日常生活には支障が出ます。
個人の症状や体質によって異なりますが、どのような方法でうつ病を治療していくのか幾つか見ていきましょう。
うつ病の代表的な治療法
- 身体と心の両方の負担を少しでも取り除くために十分な休養を取る
- SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬を服用して身体の異常を修正する
- ぶり返しを予防するために柔軟な思考パターンへと変えていく精神療法(心理的治療)を行う
内服薬を服用していれば自然と治るような単純な病気ではなく、様々なアプローチが必要となります。
うつ病は一度発症すると治りにくく、数年間以上に渡って症状に苦しんでいる患者さんは少なくありません。
つまり、自分一人の力では何とかするのが非常に難しいので、心療内科や精神科などの病院へと足を運んで医師による適切な治療を受けるのが先決です。
借金問題が解決してもうつ病だけ治らずに引きずるケースはあるため、回復を目指す治療を専門家の下で受けてみてください。